「普通の会社員でも、資産5,000万円を作れるのだろうか」

5,000万円と聞くと、年収の高い人や投資で成功した人にしか到達できない金額に感じるかもしれません。

しかし、会社員でも時間をかけて積立投資を続ければ、資産5,000万円は十分に目指せます。

私自身、2019年から本格的に投資を始め、2025年末に資産1,000万円を超えました。2026年7月現在では、金融資産が約1,400万円になっています。

もちろん、相場に恵まれた影響もあります。

それでも、特別な投資の才能があったわけではありません。

私が実践してきたのは、主に次の3つです。

  • 生活費を抑えて投資資金を確保する
  • 毎月の給料から積立投資を続ける
  • 転職や副業によって入金力を高める

資産形成は、短期間で一発逆転を狙うものではありません。

100万円、1,000万円、2,000万円とセーブポイントを作りながら、少しずつ人生の選択肢を増やしていくものです。

この記事では、普通の会社員が資産5,000万円を作るまでの道のりと、私が資産1,400万円までに実践してきたことを紹介します。

※この記事で紹介する運用結果は一定の利回りを仮定したシミュレーションです。将来の運用成果を保証するものではありません。

普通の会社員でも資産5000万円は作れるのか

結論からいうと、普通の会社員でも資産5,000万円は作れます。

ただし、短期間で簡単に到達できる金額ではありません。

資産5,000万円を作るには、次の3つが必要です。

  • 毎月一定額を投資する
  • 長期間運用を続ける
  • 運用で得た利益を再投資する

たとえば、毎月10万円を年利5%で運用できた場合、約22年7カ月で5,000万円に到達する計算です。

毎月10万円を22年間も投資するのは、決して簡単ではありません。

それでも、最初から5,000万円を用意する必要はありません。会社から受け取った給料の一部を投資し、時間をかけて育てていけばいいのです。

資産形成では、年収の高さだけでなく、

いくら稼いだかではなく、いくら残して投資に回せたか

が重要になります。

高収入でもすべて使ってしまえば資産は残りません。一方で、平均的な収入でも支出を管理し、積立投資を続ければ資産は少しずつ増えていきます。

資産5000万円があれば何が変わるのか

資産5,000万円を作る意味は、単に「お金持ちになること」ではありません。

最大のメリットは、働き方を自分で選びやすくなることです。

仮に5,000万円を年3%の範囲で取り崩すと、年間150万円、月にすると約12万5,000円になります。

年4%なら年間200万円、月約16万7,000円です。

もちろん、毎年必ず一定の利益が得られるわけではありません。株価が大きく下落する年もあれば、配当金が減る可能性もあります。

それでも、5,000万円の資産があれば、

  • 生活費の一部を資産から補う
  • 残業の少ない会社へ転職する
  • 週5日勤務から働く日数を減らす
  • 副業や独立に挑戦する
  • 収入が下がっても好きな仕事を選ぶ

といった選択肢が現実的になります。

完全に仕事を辞めるだけがゴールではありません。

資産収入で生活費の一部を補い、不足分だけ働いて稼ぐ「サイドFIRE」も選べます。

私が目指しているのも、資産だけで完全にリタイアする生活ではありません。

会社への依存度を少しずつ下げ、自分で働き方を選べる状態です。

積立額別|資産5000万円までにかかる年数

資産5,000万円までに必要な期間は、毎月の積立額と運用利回りによって変わります。

年利5%で運用できたと仮定した場合、おおよその到達期間は次のとおりです。

毎月の積立額 年間投資額 5,000万円までの期間
3万円 36万円 約41年6カ月
5万円 60万円 約32年11カ月
10万円 120万円 約22年7カ月
15万円 180万円 約17年5カ月
20万円 240万円 約14年4カ月

※元本0円から毎月積み立て、年利5%で運用できた場合の概算です。手数料や税金は考慮していません。

毎月5万円でも、時間をかければ5,000万円を目指せます。

ただし、到達まで約33年かかります。期間を短くしたい場合は、運用利回りを無理に上げるのではなく、毎月の入金額を増やす方が現実的です。

利回りを自分でコントロールすることはできません。

一方で、支出を減らす、収入を増やす、副業収入を投資に回すといった行動は、自分である程度コントロールできます。

そのため、資産形成では銘柄選びに夢中になるより、まず入金を続けられる仕組みを作ることが大切です。

資産形成は「支出・収入・運用」の3つで決まる

資産形成を複雑に考える必要はありません。

基本となるのは、次の3つです。

1.支出を減らす

最初に取り組みたいのは、毎月の支出を見直すことです。

特に効果が大きいのは、次のような固定費です。

  • 家賃
  • 通信費
  • 保険料
  • 自動車関連費
  • 利用していない月額サービス

食費や娯楽費を極端に削る生活は長続きしません。

それよりも、一度見直せば効果が続く固定費から手をつけた方が負担を抑えられます。

固定費を月2万円減らせれば、年間24万円を投資に回せます。

年24万円を20年間積み立てれば、元本だけでも480万円です。運用による利益も加われば、その差はさらに大きくなります。

ただし、節約には限界があります。

生活の満足度まで下げて投資を続ける必要はありません。無駄な支出を減らし、自分が本当に必要なことにはお金を使う。このバランスが重要です。

2.収入を増やす

支出を見直した後は、収入を増やす方法を考えます。

会社員が収入を増やす代表的な方法は、次の3つです。

  • 現在の会社で昇給や資格手当を狙う
  • より条件のよい会社へ転職する
  • 本業以外の副業収入を作る

私は施工管理として約18年間働いた後、設備管理へ転職しました。

年収だけを見れば、約600万円から約500万円へ下がっています。

それでも、年間休日や働き方が改善され、副業や資格勉強に使える時間を確保できるようになりました。

転職では、必ずしも目先の年収だけを見る必要はありません。

残業や出張が減って自由な時間が増えれば、その時間を副業や将来の独立準備に使えます。

転職そのものにはリスクがありますが、求人を確認したり、転職エージェントに相談したりするだけなら、現在の会社を辞める必要はありません。

まず自分の経験や資格が、転職市場でどのように評価されるのか確認してみるのも一つの方法です。

3.余ったお金を長期運用する

支出を減らして収入を増やしても、現金だけで保有していては大きな複利効果を得られません。

そこで、当面使う予定のないお金を投資に回します。

私は主に、次のような資産へ投資してきました。

  • S&P500や全世界株式などのインデックスファンド
  • 日本の高配当株
  • VYM・SPYD・HDVなどの米国ETF

ただし、これから投資を始める人が、最初から多くの商品を保有する必要はありません。

まずはNISAのつみたて投資枠を利用し、低コストのインデックスファンド(S&P500など)を毎月積み立てる方法がシンプルです。

現在のNISAでは、つみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円あり、合計で年間360万円まで投資できます。非課税保有限度額は合計1,800万円です。

最初から上限まで使う必要はありません。

月1万円でも3万円でも、生活に無理のない金額から始め、収入や資産の増加に合わせて積立額を上げていけば十分です。

普通の会社員が資産5000万円を作るロードマップ

資産5,000万円を最初から一つの目標として見ると、あまりにも遠く感じます。

そこで、資産額ごとに目標を分けて考えます。

ステップ1.生活防衛資金を確保する

投資を始める前に、急な出費に備える現金を確保します。

目安は、生活費の6カ月から1年分です。

たとえば、毎月の生活費が15万円なら、90万〜180万円程度になります。

生活防衛資金がないまま投資すると、病気や失業、車の故障などでお金が必要になったとき、値下がりしている資産を売却することになりかねません。

安心して投資を続けるためにも、使うお金と運用するお金は分けておきましょう。

ステップ2.最初の100万円を作る

初の目標は、5,000万円ではなく100万円です。

資産形成の序盤は運用益が小さいため、自分で入金する力が重要になります。

月3万円なら約2年9カ月、月5万円なら1年8カ月で元本100万円に到達します。

最初の100万円を作る過程で、

  • 家計を管理する
  • 給料日に自動で積み立てる
  • 相場が下がっても積立をやめない
  • 余ったお金を投資に回す

といった資産形成の習慣が身につきます。

100万円は金額以上に、「自分も資産を作れる」という実感を得られるラインです。

ステップ3.資産1000万円を目指す

資産1,000万円は、人生における最初の大きなセーブポイントです。

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年利5%なら、1年間の運用益は平均で50万円に相当します

もちろん毎年50万円ずつ増えるわけではありません。100万円以上増える年もあれば、反対に大きく減る年もあります。

それでも、運用による資産の増減が毎月の積立額を上回る場面が少しずつ増えてきます。

私自身、2025年末に資産1,000万円を超えてから、2026年7月には約1,400万円まで増えました。

ただし、この増加には一時金の投資や相場環境の影響も含まれており、すべてが運用益によるものではありません。

それでも、資産1,000万円を超える前と後では、増加速度に対する感覚が変わりました。

何より大きかったのは、精神的な安心感です。

仕事で嫌なことがあっても、「すぐに生活できなくなるわけではない」と考えられるようになりました。

資産1,000万円だけで仕事を辞めるのは難しくても、転職や新しい挑戦に踏み出すための土台にはなります。

ステップ4.2000万〜3000万円で働き方を見直す

5,000万円に到達するまで、同じ会社で同じ働き方を続ける必要はありません。

資産2,000万円を年3%で取り崩すと年間60万円、月5万円です。

資産3,000万円なら年間90万円、月7万5,000円になります。

生活費のすべてを賄うことはできなくても、

  • 残業を減らす
  • 年収より働きやすさを優先する
  • 週4日勤務を検討する
  • 小さな副業を育てる
  • 独立に向けた準備期間を作る

といった選択肢が見えてきます。

資産形成の目的は、5,000万円という数字を達成することだけではありません。

途中で得られる自由を使いながら、働き方を段階的に変えていくこともできます。

ステップ5.資産5000万円で会社への依存度を下げる

資産5,000万円に到達すれば、サイドFIREが現実的になります。

たとえば、年間生活費が300万円の場合、資産から年間150万円を補い、残りの150万円を仕事や副業で稼ぐという方法があります。

年間150万円なら、月に必要な労働収入は12万5,000円です。

会社員として年収500万〜600万円を稼ぎ続けなければならない状態と比べると、仕事の選択肢は大きく広がります。

嫌な仕事を無理に続けるのではなく、

資産で生活の土台を作り、好きな仕事で不足分を稼ぐ

という生き方を選べるようになります。

私が資産1400万円までに実践したこと

私も最初から明確な計画を立て、完璧に資産形成を続けてきたわけではありません。

高配当株、米国ETF、インデックス投資、仮想通貨など、さまざまな投資を経験してきました。

そのなかで、資産形成に大きく影響したと感じるのは次の4つです。

給料から投資資金を先に確保した

お金が余ったら投資しようと考えていると、なかなか投資資金は残りません。

そのため、給料が入った段階で積立投資を行い、残ったお金で生活するようにしました。

一度自動積立を設定すれば、毎月自分で注文する必要もありません。

昔の私は、この仕組みを「フルオート投資」と呼んでいました。

少し大げさな名前ですが、考え方は今も変わっていません。

投資を続けるには、意思の強さよりも、何もしなくても自動で積み立てられる仕組みの方が重要です。

ボーナスや臨時収入を使い切らなかった

ボーナスや臨時収入が入ると、普段より大きな買い物をしたくなります。

もちろん、すべてを投資に回す必要はありません。

ただし、最初から使う分と投資する分を決めておけば、生活を楽しみながら資産も増やせます。

毎月の積立に加えて、ボーナスの一部を投資できれば、5,000万円までの期間を短縮できます。

投資を完全にやめなかった

投資を続けていると、資産が減る時期は必ずあります。

そのたびに積立をやめたり、値下がりした資産を売却したりすると、長期投資の効果を得にくくなります。

私も迷うことはありましたが、市場から完全に離れず、積立を継続してきました。

資産1,000万円を超えられた最大の理由は、特別な銘柄を見つけたことではなく、投資を続けたことだと考えています。

本業以外の収入源を作ろうとした

節約だけで投資額を増やすには限界があります。

そのため、ブログやせどりなど、本業以外の収入源にも挑戦してきました。

副業は、始めればすぐに月5万円を稼げるほど簡単ではありません。

それでも、月1万円の副業収入をすべて投資すれば年間12万円になります。10年間なら元本だけで120万円です。

副業の本当の価値は、目先の収入だけではありません。

会社以外から自分でお金を稼ぐ経験は、将来の独立やサイドFIREにもつながります。

ただし、誰にでもブログや動画編集をすすめるつもりはありません。

自分の経験、資格、得意なことを生かし、無理なく続けられる副業を選ぶことが大切です。

5000万円を作るために高い利回りを狙う必要はない

以前の私は、高配当株で年利7〜10%を目指せば、資産5,000万円までの期間を短縮できると考えていました。

しかし、高いリターンを狙えば、その分だけ損失のリスクも大きくなります。

年利10%を前提に人生設計を立てるのは現実的ではありません。

資産形成を急ぐために、

  • 一つの銘柄へ集中投資する
  • 信用取引やレバレッジ商品を使う
  • SNSで話題の銘柄へ飛びつく
  • 生活防衛資金まで投資する

といった方法を取れば、大きく資産を減らす可能性があります。

5,000万円を目指すうえで大切なのは、最高の利回りを狙うことではありません。

途中で退場せず、長く投資を続けること

です。

インデックス投資を資産形成の中心にして、高配当株や個別株は自分が管理できる範囲で保有する。このくらいの考え方でも十分だと思います。

資産5000万円まで待たなくても人生は変えられる

5,000万円は魅力的な目標ですが、到達するまで人生を我慢する必要はありません。

資産形成には長い時間がかかります。

「5,000万円になるまで嫌な仕事を続ける」と決めてしまうと、自由になるための資産形成が、かえって自分を縛ることになります。

100万円あれば、急な出費への不安が減ります。

1,000万円あれば、転職や休職を考える余裕が生まれます。

2,000万〜3,000万円あれば、収入を少し下げて働き方を変える選択肢も見えてきます。

そして5,000万円があれば、資産収入と労働収入を組み合わせたサイドFIREが現実的になります。

資産は、ゴールまで使えない経験値ではありません。

節目ごとに人生をやり直せる「セーブポイント」になります。

5,000万円を目指しながら、その途中でも資産から得られる安心感と自由を使っていいのです。

まとめ|まずは最初の100万円を目指そう

普通の会社員でも、時間をかけて積立投資を続ければ資産5,000万円を目指せます。

そのために必要なのは、特別な投資の才能ではありません。

  • 固定費を見直して投資資金を作る
  • 給料から毎月自動で積み立てる
  • 転職や副業で入金力を高める
  • 運用益を使わずに再投資する
  • 相場が悪い時期も投資を続ける

この積み重ねが、5,000万円への現実的な道のりです。

ただし、最初から5,000万円だけを見る必要はありません。

まずは生活防衛資金を確保し、最初の100万円を目指しましょう。その次は1,000万円です。

私自身、資産1,000万円を超えてから、将来に対する安心感が大きくなりました。

まだ5,000万円には届いていません。

だからこそ、成功した後から振り返るのではなく、資産1,400万円から5,000万円を目指す途中の過程も、このブログで公開していきます。

5,000万円は遠く見えますが、今日の1万円、毎月の積立がその道につながっています。

一度に人生を変えようとする必要はありません。

資産というセーブポイントを一つずつ作りながら、自分で働き方を選べる人生に近づいていきましょう。