電気管理技術者になるには?私が独立までに描いているロードマップ
① なぜ独立したいのか
私が本当に欲しかったのは、FIREではありませんでした。
私が欲しかったのは、
「自分の時間を、自分で決められる人生」
だったのです。
もちろん、仕事を辞めて自由に暮らす「フルFIRE」には今でも憧れがあります。
できることなら、いつか実現してみたいとも思っています。
しかし現実を考えると、それは簡単なことではありません。
フルFIREを実現するには、一般的に1億円以上の資産が必要と言われています。
若いうちから高収入を得たり、投資で大きな成果を出したりと、ある程度の才能や運も必要でしょう。
そして、私がもう一つ気付いたことがあります。
実際にFIREを達成した人の多くは、完全に仕事を辞めるのではなく、結局は何らかの事業を始めたり、自営業として働いたりしています。
社会とのつながりを完全に断ち切る人は、それほど多くありません。
それならば、
無理にフルFIREだけを目指すのではなく、
段階的にセミリタイヤを進め、最後は自分の事業を持つ。
この生き方の方が、私には合っているのではないかと思うようになりました。
自分の仕事量を自分で決める。
休みたいときは休む。
働きたいときは働く。
そんな働き方こそ、私が本当に求めていた自由だったのです。
だから私は、
電気管理技術者として独立する道を選びました。
② 電気管理技術者を知ったきっかけ
私が電気管理技術者という仕事を知ったのは、前職でお世話になっていた協力会社の方がきっかけでした。
ある日、その会社の社長のご子息から、こんなことを言われました。
「電気管理技術者をやれる人がいないんだけど、やってみない?」
私は以前から冗談半分で、
「いつか起業したいですね。」
と話していたことがあります。
そのことを覚えていてくださったようで、
「電験三種を取れば個人事業主として独立できるよ。」
「地元にも帰れるよ。」
そう教えていただきました。
その言葉は、当時転勤生活を続け、地元へ帰ることを半ば諦めていた私の心に深く刺さりました。
「これかもしれない。」
そう思ったことを、今でも鮮明に覚えています。
私の地元は東北地方の田舎町です。
大企業も少なく、地元へ戻るとなると仕事の選択肢は限られます。
しかし、電気管理技術者という仕事は違いました。
高圧受変電設備を持つ工場やビルがある限り、地方でも必要とされ続ける仕事です。
さらに話を聞くと、電気管理技術者の多くが高齢化しており、後継者不足が深刻になっているとのことでした。
「若い人に早く来てほしい。」
そう言われたとき、私は運命のようなものを感じました。
この出会いをきっかけに、私は本気で電験三種の勉強を始めます。
そして無事に合格することができました。
今振り返ると、あの日の出会いが私の人生を大きく変えた分岐点だったと思っています。
③ 電気管理技術者とは
電気管理技術者とは、高圧受変電設備(キュービクル)を設置している工場やビルなどの保安管理を請け負う仕事です。
電気主任技術者として一定期間の実務経験を積み、その後、個人事業主として独立します。
主な仕事は、
- 月次点検
- 年次点検
- 停電作業の立会い
- 電気設備の保安管理
- 法令に基づく点検・報告
などです。
開業するためには試験器などを自分で準備する必要があり、開業資金は300万円程度と言われています。
もちろん決して安い金額ではありません。
しかし、飲食店など一般的な起業と比べると初期投資は比較的少なく、一度機材をそろえれば大きな設備投資が続く仕事でもありません。
また、頑張り次第では年収800万〜1000万円以上を目指すこともでき、自分で仕事量を調整しながら働ける点も大きな魅力です。
そして私には、すでにこの道を歩んでいる身近な先輩がいます。
実際に独立して活躍している方が近くにいるということは、私にとって何よりの安心材料です。
もちろん簡単な仕事ではありません。
本当に重要なのは、
実務経験をどれだけ積めるか。
私はそこが、この仕事で最も大切なポイントだと考えています。
④ 私の現在地
設備管理へ転職した理由は、働き方を改善したかったからだけではありません。
電気管理技術者として独立するために必要な実務経験を積むこと。
それが、もう一つの大きな理由でした。
幸運なことに、私は設備管理へ転職して間もなく工場の電気主任技術者に選任されました。
月次点検や年次点検にも携わることができ、少しずつですが実務経験を積み重ねています。
もちろん、まだまだ分からないことばかりです。
特に不安なのは、試験器を扱う経験が少ないことです。
工場の年次点検は規模が大きいため、多くの場合は専門業者へ発注し、私は管理する立場になります。
そのため、自分で試験器を操作する機会はありません。
この部分は今後の課題だと感じています。
しかし、電気管理技術者になってから試験器の扱いを学ぶ方も少なくないと聞いています。
今は焦るよりも、電気設備の知識と現場経験をしっかり積み重ねることが大切な時期だと思っています。
そんな中、ある出来事がありました。
他拠点の年次点検へ応援に行った際、工場で3年間電気主任技術者を経験した後、電気管理技術者として独立した方とお話しする機会があったのです。
私は不安に思っていたことを率直に相談しました。
すると、その方は笑顔でこう言ってくださいました。
「実務経験をしっかり積めば大丈夫。」
「試験器の使い方は、先輩たちがちゃんと教えてくれるから心配しなくていいよ。」
さらに、
「うちの協会に来ない?」
と声まで掛けていただきました。
その日、私は確信しました。
「自分の歩いている道は間違っていない。」
そう思えたことが、本当に嬉しかったのを今でも覚えています。
⑤ ここから3年間
電気管理技術者になるためには、通常5年間の実務経験が必要です。
しかし、一定の研修を受講することで、実務経験を3年間へ短縮できる制度があります。
もちろん、私はこの研修を受講する予定です。
そのため、私が描いているロードマップは「3年間」です。
この3年間は、とにかく現場で経験を積むことに集中します。
工場の電気主任技術者として、一つひとつの設備を理解し、月次点検や年次点検を経験しながら、自分の知識を深めていきたいと思っています。
また、幸運なことに、先に独立された知人から
「試験器の使い方は、実際に触りながら覚えればいい。」
と言っていただきました。
デモ機を使って教えていただける機会もあるそうなので、積極的に参加したいと思っています。
開業資金についても、大きな不安はありません。
これまで続けてきた積立投資がありますし、どうしても必要になれば資産を一部取り崩すこともできます。
だから今は、無理にお金を貯めることよりも、
経験を積むこと。
そして、
人とのつながりを大切にすること。
この二つを最優先に考えています。
実際に設備管理へ転職してから、多くの電気主任技術者や電気管理技術者の方々と出会う機会が増えました。
これは私の環境が恵まれているからかもしれません。
それでも、この業界では人とのつながりが大きな財産になることを実感しています。
だから私は、資格だけではなく、人とのご縁も大切に育てながら、この3年間を過ごしていきたいと思っています。
⑥ 独立後
私が独立した頃には、積立投資による資産は約2,000万円に到達していると考えています。
そこから先は、電気管理技術者として働きながら5,000万円を目標に資産を積み上げていく予定です。
ただし、私は年収だけを追い求めるつもりはありません。
まずは年収800万円程度を目標にしながら、ワークライフバランスを保てる働き方を目指したいと思っています。
私が独立したい理由は、
たくさん稼ぐためではありません。
自分の人生を、自分で設計するためです。
もちろん、電気という仕事には大きな責任が伴います。
設備トラブルがあれば緊急対応もあるでしょう。
夜中に呼び出されることもあるかもしれません。
しかし、その点については不安はありません。
私は18年間、施工管理として現場に立ち続け、深夜に電話一本で現場へ向かう生活も経験してきました。
工場では電気主任技術者として責任ある立場も任されています。
だから責任そのものを避けたいわけではありません。
私が求めているのは、
責任から逃げることではなく、働き方を自分で選べる自由です。
独立した後も、一つひとつの仕事を丁寧に積み重ねながら、自分らしい働き方を築いていきたいと思っています。
⑦ なぜこの働き方が理想なのか
ある日、他工場の停電応援へ行ったときのことです。
作業は15時頃には終わりました。
電気管理技術者の方々は、作業が終わると当たり前のように片付けを始め、
「お疲れさまでした。」
そう言って笑顔で帰っていきました。
私はその後ろ姿を見ながら、とても羨ましく感じました。
なぜなら私はサラリーマンだったので、仕事が終わっていても定時までは帰れなかったからです。
その時、ふと思いました。
「自分の仕事が終わったら帰る。」
本来、それが当たり前なんじゃないか。
私は、その当たり前を取り戻したいのです。
仕事は真剣にやる。
終われば帰る。
休むときはしっかり休む。
私はそんな働き方がしたい。
サラリーマンには、仕事が終わっても帰れない時間や、意味の分からない会議、形式だけの業務など、自分ではコントロールできない時間がどうしても存在します。
私はまず、そこから少しずつ離れたいと思いました。
そして、自由になった時間で投資を続け、資産を積み上げる。
将来、サイドFIREが見えてきたら、仕事量を少しずつ減らしていく。
これが私の考える
「段階的セミリタイヤ」
です。
⑧ まとめ
私はまだ電気管理技術者ではありません。
だから、このロードマップが本当に正しいかどうかは、まだ分かりません。
途中で計画を変更するかもしれません。
工場で実務経験を積んだあと、電気管理技術者のもとで一年ほど修業する道を選ぶ可能性もあります。
それでも、
「電気管理技術者として独立する。」
この目標だけは変わりません。
このブログでは、
成功した話だけではなく、
失敗したこと、
悩んだこと、
遠回りしたことも、
すべて発信していこうと思っています。
それが、これから会社に依存しない働き方を目指す方や、電気管理技術者を目指す方の参考になれば嬉しいです。
そして、たとえ電気管理技術者として独立できなかったとしても、私はその時のためのバックアップも考えています。
設備管理という仕事自体が、実は段階的セミリタイヤと非常に相性の良い仕事だからです。
実働日数の少ないビルメンテナンス。
太陽光発電所の巡回業務。
消防設備点検。
働き方の選択肢は、一つではありません。
私はまだ、その入口に立ったばかりです。
だから、このブログでは一つの成功例を語るのではなく、
「会社に人生を預けない生き方」を、一歩ずつ実践しながら発信していきます。
もし私の経験が、誰かの人生の選択肢を一つでも増やせたなら、それ以上に嬉しいことはありません。
