① 私は投資だけで自由になろうとしていた

私はFIREという生き方を知ってから、長い間、

「投資だけで自由になろう。」

そう考えていました。

給料を増やし、積立投資を続け、資産が1億円になれば会社を辞める。

それが私の描いていた理想でした。

しかし、現実はそう甘くありません。

毎月10万円を積み立てたとしても、フルFIREに必要と言われる1億円へ到達するには何十年という時間が必要です。

たとえ施工管理で出世し、年収1,000万円になったとしても、生活費がある以上、そのすべてを投資へ回せるわけではありません。

株式市場が順調に成長したとしても、私がフルFIREを実現できるのは50歳前後でしょう。

人によっては50歳で自由になれれば十分だという考え方もあると思います。

しかし、私にはあと10年以上、施工管理という働き方を続ける自信がありませんでした。

私はお金が欲しかったのではありません。

自由な時間が欲しかった。

そのことに気付いたとき、

投資だけで自由を目指すことには限界があると悟りました。


② 1000万円で考え方が変わった

フルFIREだけが正解ではない。

そう考えるようになってから、私は自然とサイドFIREやセミリタイヤという生き方に興味を持つようになりました。

当時の私は仕事が嫌でたまりませんでした。

しかし、冷静に自分と向き合ってみると、本当に嫌だったのは仕事そのものではありません。

自分の時間を持てない働き方でした。

その考えに気付いた頃、私の資産は1,000万円へ到達しました。

そして、あることを考えます。

もし1,000万円を取り崩したとしても、数年間は生活できる。

仮にここで投資をやめたとしても、これまで積み上げた資産は複利の力で老後資金の土台になってくれる。

そう考えた瞬間、私はあることに気付きました。

「この1,000万円は、人生のセーブポイントになる。」

もし転職に失敗しても、やり直せる。

会社を辞めても、すぐに生活できなくなるわけではない。

戻ってこられる場所がある。

そう思えた瞬間、

曇り空だった心に、光が差し込んだような感覚になりました。

「あ、今の仕事を辞めても、生きていけるんだ。」

その思いが、私の人生を大きく動かしました。


③ お金があっても時間がなかった

当時の私は、

年収約600万円。

資産1,000万円。

上場企業勤務。

福利厚生も充実していました。

周りから見れば、

「順調な人生」

そう映っていたかもしれません。

親も安心していたでしょう。

しかし、その裏側はまったく違いました。

長期出張。

ホテルや宿舎での生活。

朝起きて現場へ向かい、

仕事が終われば宿へ戻る。

そんな毎日の繰り返しでした。

現場ではサービス残業が当たり前。

時間管理も曖昧で、拘束時間を考えると、

「この年収でも割に合っていないのではないか。」

そう思う日も少なくありませんでした。

投資アプリを開き、

資産が1,000万円になった画面を見るたびに考えました。

「こんなに資産があるのに、私は何を恐れているんだろう。」

年収が100万円、200万円下がったとしても生活はできる。

それなら、

今より自由な時間を手に入れられる仕事へ転職することは、決して間違った選択ではない。

そう考えられるようになったのです。


④ 転職して初めて気付いたこと

設備管理へ転職して、私は初めて気付きました。

施工管理という働き方は、

私が思っていた以上に、

会社へ人生を預ける仕事だったのです。

時間だけではありません。

生活そのものが会社中心になっていました。

長期出張。

休日出勤。

終わらない工程。

毎日のように積み重なる精神的ストレス。

私は18年間、それが当たり前だと思って生きてきました。

いや、

当たり前だと思い込もうとしていたのかもしれません。

もちろん、転職先も決して楽な職場ではありません。

忙しい日もあります。

設備トラブルが起きれば対応もしなければなりません。

それでも、大きく違ったことがあります。

仕事が終われば、自分の時間になる。

料理をする。

ジムへ行く。

駅前へ飲みに行く。

ゲームをする。

ブログを書く。

資格の勉強をする。

18年間失っていた時間が、少しずつ私のもとへ戻ってきました。

そして、何より驚いたのは、

朝起きたときに、

「会社へ行きたくない。」

そう思う日がほとんどなくなったことです。

心に余裕が生まれると、

資格の勉強や副業など、

未来につながる行動を自然と始められるようになりました。

少し夜更かしして勉強しても、

翌日の仕事は何とかなる。

そんな当たり前の毎日が、私には何より幸せでした。

そのとき、私は気付きました。

自由は、お金だけでは買えない。

働き方も変えなければ、本当の自由には近づけない。

そして今振り返ると、

それまでせき止められていた人生という川が、

ようやく流れ始めたような気がしています


⑤ 投資 × 転職は最強

私が転職へ踏み出すことができたのは、資産を築いていたからです。

もし投資をしていなかったら、おそらく私は今でも施工管理を続けていたでしょう。

理由はとても単純です。

失敗することが怖かったから。

大企業を辞めるという決断は、想像以上に勇気がいります。

そして一度辞めた会社へ戻ることはできません。

転職先が合わなかったらどうしよう。

今より年収が下がったらどうしよう。

もっと忙しい会社だったらどうしよう。

そんな不安ばかりが頭をよぎります。

しかし、資産があると考え方は大きく変わります。

もし転職に失敗しても、一度立ち止まることができる。

失業保険を受けながら次の会社を探す時間もある。

資格の勉強に専念することもできる。

何より、

「ここがダメでも死ぬことはない。」

そう思えることが大きかったのです。

私は以前、1000万円を「人生のセーブポイント」と表現しました。

今でも、その考えは変わっていません。

ゲームでセーブポイントがあるから、新しい町へ進めるように、

人生も、ある程度の資産があるからこそ、新しい挑戦ができます。

だから私は、

投資と転職は非常に相性が良い。

そう考えています。

資産は、立ち止まる勇気も、前へ進む勇気も与えてくれる存在なのです。


⑥ その先に独立がある

設備管理という仕事には、もう一つ大きな魅力があります。

それは、

転職にも、独立にも進めること。

実際に私の職場にも、その道を歩んできた方がいます。

その方は、もともと年収300万円ほどの観光ホテルで設備管理をしていました。

年収だけを見ると決して高くありません。

しかし、その職場は夜勤明けを含めると実働日数が月10日前後。

時間に余裕があり、空いた時間を使って電験三種を取得したそうです。

そして、その資格を武器に現在の職場へ転職。

年収を上げながら実務経験を積み、最終的には電気管理技術者として独立することを目標にしています。

私はその話を聞いたとき、

「こんな人生設計もあるのか。」

と衝撃を受けました。

世の中には、

年収だけを追いかける働き方だけではありません。

時間を手に入れ、

資格を取り、

転職し、

独立を目指す。

そんな選択肢もあるのです。

もし将来、私が電気管理技術者になれなかったとしても、設備管理という仕事にはさまざまな働き方があります。

実働日数の少ないビルメンテナンス。

太陽光発電所の巡回管理。

消防設備点検。

農業と両立しながら働いている方の話も聞きます。

設備管理という仕事には、私が想像していた以上に多様な働き方があることを知りました。

だから私は、一度この世界へ飛び込んで本当に良かったと思っています。

そして、このブログでも、そうした多様な働き方をこれから発信していきたいと思っています。


⑦ 私が考える段階的セミリタイヤ

私が考える段階的セミリタイヤは、

資産が増えたら仕事を辞めることではありません。

資産が増えるたびに、少しずつ自由な働き方へ近づいていくことです。

まずは積立投資を始める。

ある程度資産が貯まったら、今より自由な時間を確保できる会社へ転職する。

その自由な時間を使って、

資格を取得する。

副業へ挑戦する。

新しいスキルを身につける。

そして、その経験を積み重ねながら、

最終的に自分が本当に働きたい場所へたどり着く。

もしそんな会社がなければ、

自分で作ればいい。

それが、私の考える独立です。

私は、社会とのつながりを完全になくしたいわけではありません。

むしろ、誰かの役に立ちながら、自分のペースで働き続けたいと思っています。

だから、私にとって肩書きは必要です。

「FIREしました。」

ではなく、

「電気管理技術者として働いています。」

そう言える人生の方が、私は好きです。

そして私は思います。

段階的セミリタイヤに必要なのは、5,000万円ではないかもしれません。

2,000万円でも、

1,000万円でも、

あるいは500万円でも、

人生は少しずつ変えられます。

資産が増えるたびに、

働き方を少しだけ自由にする。

その積み重ねが、

気付けばセミリタイヤにつながっている。

それでいいのではないでしょうか。

積立投資を始める。

転職サイトへ登録してみる。

自分と向き合う時間を作る。

そして、

自分はどんな人生を送りたいのか。

その答えを見つけることから始めればいい。

私は、それが一番再現性の高い自由への道だと思っています。

もしこの記事が、

「今の働き方を少しだけ変えてみようかな。」

そう思うきっかけになれたなら、とても嬉しく思います。